単位:百万円
2023/12
2024/12
前期比増減
前期比増減率
売上収益
224,730
306,869
82,138
36.5%
事業利益
19,476
27,094
7,618
39.1%
親会社の所有者に帰属する当期利益
10,432
25,015
14,583
139.8%
当社は2022年12月期から4年間を対象とする中期経営計画のもと、「食を通じて社会課題の解決に取り組み、持続的に成長できる強い企業」を目指しております。基本戦略である「4つのアクション(①野菜摂取に対する行動変容の促進 ②ファンベースドマーケティングへの変革 ③オーガニック・インオーガニック、両面での成長追求④グループ経営基盤の強化と挑戦する風土の醸成)の有機的連携による持続的成長の実現」に取り組み、さらなる企業価値の向上に努めてまいります。
当連結会計年度(2024年1月1日から2024年12月31日)は、トマト加工品を中心とした世界的な原材料価格の高騰が継続いたしました。日本国内においては、物価上昇による生活者の節約志向の高まりなどを受け、景気の先行きは依然として不透明な状況が続きました。
このような環境のもと、国内加工食品事業においては、主要原材料の価格高騰を受け、野菜飲料やトマト調味料など一部製品の出荷価格を改定しました。これに対し、需要の落ち込みを最小限に抑えるべく積極的な需要喚起策に取り組みました。この結果、販売数量の減少を想定よりも抑えることができ、増収増益となりました。
国際事業においては、トマトペーストの販売価格が上昇したことに加え、フードサービス企業向けの販売が好調に推移しました。また、インオーガニックの成長として、持分法適用会社であったIngomar Packing Company, LLC(以下、Ingomar)の持分を2024年1月に追加取得し、連結子会社化したことにより、売上収益が純増となりまし た。この結果、国際事業は増収増益となりました。なお、取得日直前に保有していたIngomar持分を取得日における公正価値で再測定した結果、93億23百万円の段階取得に係る差益を「その他の収益」に計上しました。
当連結会計年度の連結業績の前期比並びにIngomar子会社化に伴う影響は以下の通りです。
以上により、当連結会計年度の売上収益は、前期比36.5%増の3,068億69百万円、事業利益は、前期比39.1%増の 270億94百万円となりました。営業利益は、前期比107.3%増の362億21百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益 は、前期比139.8%増の250億15百万円となりました。
※ 事業利益は、売上収益から売上原価並びに販売費及び一般管理費を控除し、持分法による投資損益を加えた、 経常的な事業の業績を測る利益指標です。
売上収益
事業利益
営業利益
親会社の所有者に帰属する当期利益
2025/12
300,000
24,000
24,000
14,000
当社は「食を通じて社会課題の解決に取り組み、持続的に成長できる強い企業」の実現に向けて、ビジョンである「トマトの会社」から「野菜の会社」を目指し、2025年度までの中期経営計画の達成に向けて取り組んでいます。2025年12月期は、国内事業の「利益回復と挑戦の継続」、国際事業の「成長の加速」を重点課題としております。国内事業は、主要原材料であるトマトペースト市況が下降する一方で、その他の原材料や物流コストなど、さまざまなコストが上昇すると見込んでいます。そのため、野菜摂取に対する行動変容の促進とファンベースドマーケティングを中心とした需要創造に引き続き注力し、利益の創出を図ってまいります。また、スープ、プラントベースフード、植物性ミルクの3つに注目し、事業領域の拡張を進め新たな売上成長の柱を育成することに挑戦します。国際事業は、トマトペースト市況が下降する中で、グローバルでの連携を強化することにより、トマト一次加工品の基盤を強化するとともに、二次加工のフードサービス企業向け販売の成長を加速してまいります。そのほか、グローバル・アグリ・リサーチ&ビジネスセンターを中心とした農業研究の強化や増加する物流コストに対応したサプライネットワークの効率化など、中長期的な事業成長を支える基盤の強化を継続して推進してまいります。