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マンマの知恵をパワーで 庶民の生活を支えるカンポ・デ・フィオーリの朝市 現在進行形のローマの食事情を知るには、まず、市場を覗くのが一番。地元ローマっ子が日常利用しているような市場にいけば、昔から食べられてきた食材や、地元産の食品にお目にかかることができます。ローマ市内にはそんな市場がいくつかありますが、中でもカンポ・デ・フィオーリの朝市は小規模ながら起源は古く、中世ルネッサンス期に遡ります。当時のローマの中心地域に位置し、各地から商人が集まり市が開かれたのが始まりと言われています。 夏場は6時、冬場は7時から始まり、8時をまわる頃には威勢のよい売り声が飛び交い広場は活気にあふれます。束ねたニンニクを肩に下げ、「L’aglio,L’aglio」と声をかけながらゆっくり歩きまわる体格のよいシ二ョーラ、店の脇で世間話をしながら野菜の下ごしらえをしている老婦人たち。野菜の名前を聞くと「これはチコーリア。ゆでてオリーブ油であえたり、炒めたりするとおいしいよ」と。隣りの店の下ごしらえはプンタレッラ。外葉を除き、株の周りに伸びた茎をはずし、1本ずつ木枠の金網に通して細く裂き、水に放します。細く裂くための専用の道具があるとは、プンタレッラが昔からよく食べられてきた証。カールした茎の水気をきり、ざるに盛り上げて店先に並べます。この日の値段は100g1.2ユーロ。「食べ方はサラダが定番。アンチョビ入りドレッシングでね」と、店主のマリーさん。店先には、色や形の違ういろいろなレタス、ルーコラなどサラダ用の野菜がたくさん並び、何種かミックスしたものもあります。古代ローマからサラダがよく食べられてきた名残でしょうか。 続いては、カルチョーフィ。ペティナイフを蕾の付け根に浅く入れながら堅いガクをはずし、先を少し切り落とし、半割りレモンでこすって一丁上がり。この一連作業は目にも留まらぬ速技で瞬く間に20個ほどが山積みに。ゴム手袋はアクで真っ黒にならないための自衛策、レモンでこするのはカルチョーフィの変色防止のためだそうで、いかにアクが強いかがわかります。面倒な下ごしらえなしで即使えるプンタッレラやカルチョーフィは忙しいマンマにはありがたいことこの上なし。売り手にシニョーラの多いカンポ・デ・フィオーリ市場には生活者マンマのアイデアが随所に光っています。 サラダ用のほか、スープ用に「ミネストラ用の野菜をお願い」といった客の注文に応じている店もあり、キノコの専門店もあります。今日のお勧めは「新鮮なオーヴォリ(Ovoliタマゴダケ)とポルチーニだね」と、この広場で30年もキノコを売っているフーリさん。「オーヴォリは生のまま薄くスライスして上等のオリーブ油とレモン汁をかけてパルミジャーノと一緒に食べるのが一番ね。少し小ぶりのほうがおいしいよ」と。実際にオーヴォリを生でサラダにしてみたら、森の香りがして身のよく締まったマッシュルームのようにポクポクと歯切れがよく、魅惑的な味わいでした。 野菜や果物店のほか、鮮魚店、独特なディスプレーで人気を呼ぶスパイス専門店、オリーブ専門店、加工肉、チーズ、調味料、衣料品や台所用品、花屋もあり、およそ50店ほどが午後14時(冬は13時)まで営業。海に近いローマにしては魚屋が少ないのは、庶民が魚を食べる習慣が少なく、テーヴェレ川で捕れるウナギの稚魚、イカやエイ、バッカラ(塩ダラ)程度、今も肉と野菜が中心のようです。周りには肉屋、パン屋、カフェなどもあり日常の買い物はここで足ります。ちなみに、カンポ・デ・フィオーリ(花の野原)の名とは裏腹に、処刑場になった時代もあり、中央に建つ修道士ジョルダーノ・ブルーノ像は異端の罪で1600年に生きながら火刑にされたことを今に伝えています。 |
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| そのほかの市場ガイド |
| ◆テッスタッチョの市場 Piazza Testaccio 地元の人が利用する屋根つきの市場で、肉、魚、香辛料、野菜などの食料品店が中心。周りには衣料品もある。月〜土の7:30〜13:30まで。 ◆サン・ジョヴァンニ・ディ・ディオの市場 San Giovanni di Dio 屋根つきで、八百屋、魚屋、肉屋などの店がびっしり並んでいる。観光的な魅力はないが地元人御用達の市場。月〜土の7:00〜13:00まで。 ◆コッペッレ広場の市場 Piazza delle Coppelle パンテオン近くの小市場。食料品や花など出店数は少ないが、ロケーションも手伝って絵になる市場。月〜土の7:00〜13:00まで。 ◆サン・コズィマート広場の市場 Piazza San Cosimato トラステーヴェレにある市場。店は20程度と少ないが、野菜、果物、肉、チーズ、サラミなど食材はほぼそろっている。自分の畑で採れたもの売る店もある。月〜土の7:00〜13:00まで。 ◆ヴィットーリオ・エマヌエーレ広場の市場 Mercato di Piazza Vittorio Emanuele 以前は公園を囲むように2列の店が出ていたが、現在はVia Giolittiに場所を移した。ローマを代表する大きな屋外市場。月〜土の7:00〜13:00まで。 |