更新: 2024/08/20

ヴィーガンの食事とレシピを紹介!食べられない食材は?

ヴィーガンの食事とレシピを紹介!食べられない食材は? ヴィーガンの食事とレシピを紹介!食べられない食材は?

フードダイバーシティの浸透から、動物性食品を摂取しない「ヴィーガン」という考えが広まっています。インバウンドが急増する状況も踏まえ、飲食店ではヴィーガン対応による集客アップが期待されています。

令和2年に観光庁がヴィーガンの外国人旅行者を対象に行った調査によると、「ベジタリアンの対応店でなければ入店しない」と回答した割合は53%にも上りました。

日本での旅行を快適に楽しんでもらうためにも、ヴィーガン対応の食事を提供して選ばれる店づくりをしていきましょう。

今回は、飲食店経営者に向けて、ヴィーガンが食べられるもの・食べられないものやメニューを開発する際の注意点、おすすめのレシピを紹介します。

出典:「飲食店事業者等における外国人ベジタリアン・ヴィーガン対応ガイド」(観光庁)

ヴィーガンの食事とは?

ヴィーガンの食事とは? ヴィーガンの食事とは?

ヴィーガンとは?完全菜食主義者”を指します。ベジタリアンの一種として1944年にイギリスのドナルド・ワトソン氏が生み出した言葉とされています。

「人間の都合で動物を苦しめてはいけない」という理念が根本にあり、肉や魚・卵・乳製品といった動物食品だけでなく、ハチが作り出すハチミツも基本的には摂取しません。

ヴィーガンになる目的やきっかけは、下記にあげた理由のように多種多様です。

  • 仏教やヒンドゥー教といった宗教の教え
  • 動物愛護の理念への共感
  • 給料が低い
  • 肉・魚・卵といった動物性食品のアレルギー
  • 健康管理
  • 環境問題の改善

世界のヴィーガン人口は約7800万人(世界人口の約1~3%未満)と推定されています。

また日本では「第4回日本のベジタリアン・ヴィーガン・フレキシタリアン人口調査」(株式会社フレンバシー)の調査で全体の2.4%という結果になりました。この割合を参考にすると、現在(2024年2月)は日本の人口約1億2400万人のうち約300万人がヴィーガンだと考えられます。

出典:「An exploration into diets around the world|lpsos」「日本のベジタリアン・ヴィーガン・フレキシタリアン人口調査 by Vegewel」(株式会社フレンバシー)

東京オリンピック2020を機に日本のスーパーでもヴィーガン向けの食品を見かけるようになり、需要の増大が伺えます。

ヴィーガンが食べられるもの・食べられないもの

ヴィーガンが食べられるもの・食べられないもの ヴィーガンが食べられるもの・食べられないもの

ヴィーガンの食事をより深く知るために、食べられるものと食べられないものを押さえておきましょう。植物性食品もすべて食べられるとは限らないので、注意が必要です。

食べられるもの

まずは、ヴィーガンが食べられる主な食品を紹介します。

▼一般的な食材

  • 穀物類
  • 野菜類
  • きのこ類
  • 種実類
  • 豆類
  • 海藻
  • 果物
  • オリゴ糖シロップ
  • てん菜糖
  • 大豆製品(豆腐・高野豆腐・がんもどき・油揚げ・豆乳など)

▼動物性食品の代替食品

  • プラントベースミート(大豆ミート・グルテンミート・えんどう豆ミートなど)
  • 豆乳ヨーグルト
  • オーツミルク
  • ライスミルク
  • 植物性チーズ など

ヴィーガンが食べられない主な食品は、下記の通りです。

  • 肉類(エキスも含む)
  • 魚介類(かつお節・鯖節・鮭節などのだし汁も含む)
  • 乳製品
  • はちみつ(植物性食品ですが、ミツバチの労働により作られるため)
  • ゼラチン(動物の皮や骨に含まれるコラーゲンを原料としているため) など

そのほか、下記の食品は注意が必要です。

  • 味噌
    だしを添加した加工味噌が多く流通しており、動物性原料が使用されている可能性が高いため避ける方が多くいます。
  • 砂糖
    精製糖やきび糖、純黒糖以外のもの(再生黒糖や加工黒糖)は、精製過程で動物の骨を原料にした炭を使用している場合があります。
  • そのほかの調味料
    めんつゆやナンプラー、マヨネーズなどの調味料には、動物性原料が使われていることが多いため、ヴィーガン用の調味料を選ぶ必要があります。

ヴィーガン対応のメニューを作る際の注意点

ヴィーガンは動物性食品に多く含まれる以下の栄養素が不足しがちです。

ヴィーガンの食事を作る際は、不足しがちな栄養素を多く含む食材を積極的に用いることをおすすめします。

  • タンパク質:大豆食品(おから、大豆ミートなど)、種実類(アーモンド、ピーナッツなど)
  • ビタミンD:きのこ類(エリンギ・まいたけ・きくらげなど)、マーガリン
  • ビタミンB12:海藻類(青のり・わかめ・海苔など)、ビタミンB12強化シリアル、大根のべったら漬け
  • 鉄分:ピュアココア、大豆食品(がんもどき・きなこ・おからなど)
  • オメガ-3脂肪酸:アマニ油、キャノーラ油、大豆油
  • カルシウム:大豆食品(高野豆腐・大豆ミート・豆腐など)、緑の濃い葉野菜(かぶの葉・小松菜など)、種実類(ごま・チアシード・アーモンドなど)

参照:「食品成分データベース」(文部科学省)

また、植物性食品に含まれる鉄分(非ヘム鉄)は、動物性食品に含まれる鉄分(ヘム鉄)に比べると吸収率が劣ります。ビタミンCやクエン酸と組み合わせると吸収率が良くなるため、食品の組み合わせを工夫しましょう。

ヴィーガン対応のメニューにおすすめのレシピ!

ヴィーガン対応のメニューにおすすめのレシピ! ヴィーガン対応のメニューにおすすめのレシピ!

ここでは、カゴメの商品を使ったヴィーガン向けメニューをご紹介いたします。

カゴメのヴィーガン向けメニューレシピ・商品の定義は以下と定めています。(※)※「ヴィーガン」に一律の定義はありません。あくまでカゴメの考え方を示すものです。

<メニューレシピについて>

  • 材料に動物性原材料(肉、魚、卵、乳製品)やはちみちがない旨を確認しています。
  • 当社商品以外の材料の起源原料や製造工程における動物性原材料の使用有無は確認していませんが、砂糖を使う場合は精製度合の少ないものを使うなど配慮しています。
  • 最終的にご提供いただくメニューでヴィーガンやベジタリアン対応訴求は、お客様の調理オペレーションや食材管理方法が影響する部分もございますので、必ずお客様のご判断のもと行っていただくようお願い致します。

<商品について>

  • 動物性原料は使用しておりません。
  • 同一製造ラインにおいて、動物性原料を含む商品を製造しています。
  • 原料の加工工程や全てをさかのぼった起源原料の確認はしていません。
  • 動物性原料とは、肉類・魚介類・乳製品・はちみつなどを指します。
  • 使用する原料及び添加物の名称等から容易に動物由来と判断される場合は使用しません。

野菜のリゾット

野菜のリゾット 野菜のリゾット

カゴメのヴィーガン対応商品「野菜と豆・穀類のミネストローネ」で作るリゾットです。

「野菜と豆・穀類のミネストローネ」には、うま味たっぷりの野菜だしを使用しています。じゃがいもやうま味の強いトマトなど10種類の野菜をじっくり加熱して丁寧に煮だしているので、ブイヨンを使わなくても深みとコクのある味わいに仕上がります。

食感にアクセントを加えるレンズ豆やスペルト小麦・大麦も入っているので食べ応えがあり、最後まで飽きの来ない美味しさです。

詳しいレシピはこちら

大豆ミートのカチャトーラ

大豆ミートのカチャトーラ 大豆ミートのカチャトーラ

カチャトーラとは、?狩猟風”の意味を持つイタリア発祥の煮込み料理のことです。本場では地方によってさまざまな食材を使いますが、トマトや玉ねぎ・ハーブなどに鶏肉や羊肉を加えて煮込むのが一般的です。

こちらのレシピは肉の代わりに大豆ミートを使用しているので、ヴィーガンの方でも美味しく召し上がれます。

じっくりと炒めた野菜からとっただしに、トマトとマッシュルームのうま味を加えたカゴメのヴィーガン対応商品「野菜だし調味料(濃縮タイプ)」を使用するので、動物性食品不使用でも満足感のある味わいです。

詳しいレシピはこちら

カラフルヴィシソワーズ

カラフルヴィシソワーズ カラフルヴィシソワーズ

水を加えて煮るだけで美味しく頂けるカゴメのヴィーガン対応商品「じゃがいもの豆乳クリームスープ」「3色ピーマングリルのミックスダイスカット」をトッピングしたカラフルなヴィシソワーズ(じゃがいもの冷製スープ)です。

野菜のうま味が凝縮された野菜だしとじゃがいもの甘味、豆乳のクリーミーさが合わさり、とろける味わいが楽しめます。

冷製だけでなく温かくしても美味しくいただけるので、ヴィーガン料理のレパートリーにお悩みの方もバリエーションが広がるでしょう。

包丁を一切使わずに完成するので、調理作業も大幅に時短できます。

詳しいレシピはこちら

まとめ

今回はヴィーガンの食事やおすすめレシピを紹介しました。

ヴィーガンが食べられる食品や食べられない食品、避けられやすい食品は下記の通りです。

▼一般的な食材

  • 穀物類
  • 野菜類
  • きのこ類
  • 種実類
  • 豆類
  • 海藻
  • 果物
  • オリゴ糖シロップ
  • てん菜糖
  • 大豆製品(豆腐・高野豆腐・がんもどき・油揚げ・豆乳など)

▼食べられない食品

  • 肉類(エキスも含む)
  • 魚介類(かつお節・鯖節・鮭節などのだし汁も含む)
  • 乳製品
  • はちみつ(植物性食品ですが、ミツバチの労働により作られるため)
  • ゼラチン(動物の皮や骨に含まれるコラーゲンを原料としているため) など

▼避けられやすい食品

  • 味噌
  • 砂糖(精製糖、きび糖、再生黒糖、加工黒糖)
  • そのほかの調味料(めんつゆ、ナンプラー、マヨネーズなど)

また、宗教上の理由でヴィーガンになった方では、にんじんやじゃがいも・玉ねぎといった地中で育つ野菜も食べられない場合があります。収穫の際に土の中の生物を殺生する可能性があるためです。

オーダーを取る際は、食べられない食材についてお客様へ一言確認しておくと安心です。