カゴメは、ブランドステートメント「自然を、おいしく、楽しく。KAGOME」をお客様との約束とし、自然の恵みがもつ価値を活かした商品の開発と提供を通じて、人々の健康的な食生活の実現に貢献しています。
2022年から始まる第3次中期経営計画は、2025年の目標達成に向けた総仕上げの4年間です。
■2025年のありたい姿
「食を通じて社会課題の解決に取り組み、持続的に成長できる強い企業になる」
■ビジョン 「トマトの会社から野菜の会社に」
【KGI】
2025年中期定量目標の達成
【KPI】
多様化×多点化で野菜摂取に貢献できる事業領域を拡張し、成長の柱に育成
第3次中期経営計画の基本戦略は「4つのアクションの有機的連携による持続的成長の実現」です。下記の成長戦略図は、25年に実現を目指す「ありたい姿」「ビジョン」を達成するための4つのアクションと相互の関係を示したものです。
●成長戦略の起点として、「野菜不足の自覚」「野菜の摂取意欲を高める情報発信・サービス提供による行動変容」に取り組みます。
●活動の中核となるのは、2020年1月から取り組んでいる「野菜をとろうキャンペーン」です。野菜不足の」自覚を促し、野菜をとるメリット、野菜の機能、おいしく摂取する方法を楽しく伝えることで、野菜摂取の自発的な行動変容を促進します。
野菜をとろうキャンペーンはこちら
(リンク:https://www.kagome.co.jp/statement/health/yasaiwotorou/)
●広くカゴメの事業活動を通じ、カゴメの社会貢献意義や価値観に共感してくださるファンを増やす、ストック型コミュニケーションを強化します。
●生活者と社会にとっての「野菜の価値や役割」を拡げる情報発信を、商品や体験で伝えていく統合型のコミュニケーションを行います。特に、「野菜生活ファーム」は重要なコミュニケーションポイントとしてさらに進化していきます。
●内部資源や外部との連携を活用し、飲料、野菜スープ、植物性食品など、現在保有している商品やサービスを伸ばすことで、オーガニックな成長を実現します。
●M&Aなどにより新たな資源やリソースを得ることで、インオーガニック成長も追求します。対象とする事業領域は、植物性領域、米国、アグリテック、DtoCなどを想定しています。
●バリューチェーンの強化により、成長を支える利益獲得力の強化と、事業継続性に対応します。
●経営戦略実行に欠かせないデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進します。
●挑戦する風土を醸成し、多様性をイノベーション創出につなげます。
安定した財務体質の下、成長投資と利益還元を両立することを財務戦略の基本方針とします。
持続的な成長を支え、大きな変化に耐えうるには、財務基盤の安定維持が前提となります。第3次中期経営計画におけるM&Aを含むインオーガニック成長に必要な資金は、オーガニック成長により獲得した利益及び、自己資本比率50%を維持する範囲内での借入を想定しています。事業拡大による成長を図りつつ、信用格付シングルAの維持と、自己資本比率50%以上を保つことで、財務安定性を確保していきます。
※親会社所有者帰属持分比率
第3次中期経営計画においては、資本効率を重視した成長を図ります。資本を効率的に活用できていることを測る指標としてROEをKPIとして管理します。第3次中期経営計画においては、ROE9%以上を目標としています。資本効率の向上を図りながら、経営環境の変化に応じた機動的な資本政策を進めます。
第3次中期経営計画においては、配当及び自社株買いを含めた総還元性向が40%以上となるよう安定的・継続的に株主還元を行う予定です。また、第3次中期経営計画期間における配当計画については、38円以上を安定的に配当することとしています。
近年の地球温暖化や生物多様性の低下等、環境問題は世界的な喫緊の社会課題となっています。
カゴメグループ は、環境への取組みを企業の社会的責任として捉え、法令を順守し、事業活動による環境汚染の防止に努めています。更に、社会の要請に応え、地球環境の保全や資源の有効活用等、社会に貢献できる課題を盛り込んで、第3次中期経営計画(2022~2025年度)における「カゴメ環境マネジメント計画」を策定し、2022年度からスタートしました。
区分 | 課題 | 2025年のKPI | |
1.地球温暖化防止 | 1)カゴメグループ温室効果ガス(GHG)中長期削減計画の遂行 | 2050年カーボンニュートラルの実現に向け、カゴメグループのGHG排出量の総量削減 |
Scope1・2:20年比21%以上削減 (114千t-CO2e以下) |
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Scope3:20年比6.5%以上削減 (1,230千t-CO2e以下) |
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太陽光発電の導入 | 1工場に追加導入 | ||
バイオマスエネルギー活用 | 2工場に導入 | ||
サプライヤー・委託先のCO2削減の推進 | 総量を5.2%削減(2021年比) | ||
物流におけるCO2毎年1%削減(生産量あたり) | 原単位を4%削減(2021年比) | ||
2.資源の有効活用 | 1)原料調達から製品流通における食品ロスの削減 | 原料の廃棄削減 |
原料廃棄量の50%削減 (2018年比、2030年目標) |
製品(仕掛品、商談サンプル含)の廃棄削減 |
製品廃棄量の50%削減 (2018年比、2030年目標) |
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2)カゴメプラスチック方針の実働 |
・石油から新たにつくられるプラスチックの使用抑制 ・資源循環が可能なリサイクル素材や植物由来素材への置き換え推進 |
石油由来素材のストローの使用ゼロ化(2030年目標) | |
リサイクル素材又は植物由来素材への50%以上置き換え(2030年目標) | |||
3)廃棄物のリサイクルによる資源循環の推進 | ゼロエミッションの継続 | ゼロエミッションの維持 | |
食品廃棄物の削減とリサイクル率の維持 | 食品リサイクル率95%以上の維持 | ||
3.水の保全 | 1)国内工場の取水量の削減 | 取水量の毎年1%削減(生産量あたり) | 原単位を4%削減(2021年比) |
2)水の浄化と循環利用の推進 | 地域の排水基準の順守 | 排水基準順守 | |
3)高リスク拠点への対応(主要サプライヤー) | 主要サプライヤーの実態調査と対策実施 | 高リスク拠点の対策決定 | |
4.持続可能な農業 | 1)国内外の持続可能な農業の推進 | スマートアグリ事業の推進 | 収量増大、灌漑量低減などの実現(Low input/high output農業の実現) |
2)持続可能な原材料調達の推進(FSC、RSPOなど) | FSC認証マークの紙容器への表示 | 対象全商品に表示 | |
3)野菜栽培での生物多様性保全 | 生物多様性保全型土着天敵活用技術の開発(生きものと共生する農場) | 生きものと共生する農場、及び一部の農家で検証した技術をまとめたガイドブック作成 | |
5.しくみのレベルアップ | 1)全従業員の環境に対する意識・行動の高揚 | 全従業員に対する環境教育体制の確立 | 部門別環境教育実施 |
全社環境イベントの推進 | 全社・全事業所での活動実施 | ||
2)カゴメ環境マネジメントシステム(KEMS)の定着と継続的改善 | KEMSの定着と継続的改善(ISO14001認証維持) | 外部審査での再指摘件数1件以下 | |
6.コミュニケーション | 1)企業価値向上のための積極的なコミュニケーション展開 | 機関投資家・消費者の評価向上のための情報発信 | CDP気候変動、水セキュリティーで、A評価獲得 |
※他の目標年度の場合は表中に記載
Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)
Scope2:他社から提供された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
Scope3:Scope1、Scope2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)